中堅薬科大として堅実な実績を誇る明治薬科大学。単なる偏差値の数値からは読み取れない、学力レベルの実態も徹底レポート!
明治薬科大学
偏差値 | 45.0-.55.0 |
国家試験合格率 | 91.90% |
募集学科 | 薬学科 生命創薬科学科 |
募集人員 | 薬学科:300名 生命創薬科学科:60名 |
明治薬科大学受験のアドバイス
1.科目ごとの配点
・一般(B方式)前期
英語・数学・化学の3科目で各100点となっており、傾斜配点は採用していません。各科目ともバランス良く勉強する必要がありますが、高校の勉強がある程度得意な人であれば変に対策を立てなくて良い分、やりやすいかもしれませんね。
・一般(B方式)後期
英語・数学は各100点で、化学のみ150点となっています。薬科大にありがちな理科重視の配点となっており、理系科目が得意な受験生に向いた方式といえるでしょう。
・センター併用(C方式)
センター外国語は200点で、センター数学とセンター数学・理科は各100点で、個別に試験を課す化学だけ200点となっています。こちらも、理系科目が得意な受験生向きの試験となっています。
2.問題ごとの時間配分
・英語
試験時間70分に対して、大問が4つ。しかも、そのうち2問が長文読解なので、試験時間に対する問題量は多めです。読解速度に自信がない場合、先に文法問題を終わらせて、長文はいずれか片方を完答―もう一方の長文はやや斜め読みで5割ほど正答すれば可と考えるなどの細かい時間配分が必要になってきます。 ただ、出来れば余裕をもって全問を解くのが理想ですから、受験勉強の際に速読力をつける訓練を取り入れておくことも大事でしょう。
・数学
試験時間は70分。問題量は標準~やや多い程度です。考え込まないと糸口が掴めないような難問は出てこないので、一般的な受験対策が出来ていれば時間内に完答することは充分に可能と思われます。
・化学
試験時間70分に対して、問題量はかなり多めです。時間的には非常に厳しくなることが予想されるので、分からない問題は飛ばすなど時間配分重視の戦略も必要。難問は出てこないので、標準レベルの問題を素早く&要領よく解く練習を積んでおきましょう。特に知識だけで解ける問題については時間を使わず即答できるように、暗記しておけば済む知識は徹底的に覚えておくことが重要。
3.併願情報
明治薬科大学が第1志望の場合、偏差値帯が近い北里大学薬学部・星薬科大学・武蔵野大学薬学部などが併願先に向いています。滑り止めとして、東京薬科大学・昭和薬科大学・昭和大学薬学部なども併願しておくと、精神的に余裕が生まれるのではないでしょうか。(浪人できない場合は特に滑り止めを複数受験しておくこと!)
逆に明治薬科大学が第2志望以下のケースでは、慶応義塾大学薬学部・東京理科大学薬学部などにチャレンジされる人が多くいると思います。ただ、3科目総合の偏差値が60を切っている受験生の場合、明治薬科大学より低い偏差値帯からも受験校をピックアップしておいたほうが賢いでしょう。受験は水物ですから、浪人覚悟という人以外は必要以上に冒険しないほうが安全です。
明治薬科大学の受験レベルを検証
偏差値は50台後半ということで、いわゆる難関大学下位クラスに相当します。薬学部以外の受験を考えたことがない方には馴染みの薄い例えかもしれませんが、世間一般で言うところのマーチクラス(MARCH)よりも少し低い程度でしょうか。
ただ、受験方式が非常に多く、センター併用と前後期2回の一般に加えセンターのみの合否判定も行っており、チャンスが多いのが特徴。そのため、実際の合格者には偏差値50前後の学生も少なからず含まれていると思われます。
倍率は薬学科で5倍前後、生命創薬科学科で2倍台となっており、かなり高い競争率になっているようです。慶応・理科大などの最難関大学にチャレンジする層の滑り止めとして、あるいは中堅レベルの受験生にとってのチャレンジ校としても人気のある大学といえそうです。(※大学HPより参考)
明治薬科大学受験の極意☆ここをチェック!
受験科目は英語・数学・化学の3科目となっており、非常にオーソドックス。一般的な理系の受験生同様に、各科目をバランス良く勉強しておくことが大切です。 ただし、センター試験を併用するC方式で受験する場合のみ、外国語・数学・理科をセンター試験の得点で採点し、理科(化学基礎、化学)のみ個別試験となります。やはり、一般的な薬科大のご多分に漏れず、やや理科にウエイトを置いた対策をする余地もあるでしょう。
唯一の文系科目となる英語に苦手意識がない場合には全科目をバランス良く勉強するのがベストですが、英語が苦手で理系科目が得意なタイプの受験生は化学を重視した学習計画を立てた方がいいでしょう。センター併用にしろ一般にしろ、英語で落とした点数を数学・理科で埋めるという選択肢も良いと思います。3科目総合の成績で、模擬試験の偏差値60前後をコンスタントに維持できていれば、合格の可能性は高いといえるでしょう。
編集部より
安定した実績が魅力の老舗薬科大!
良くも悪くも“安定した上位薬科大”という印象!
偏差値が上昇した明治薬科大学、倍率は3.5~4.5倍あたりに落ち着くことが多く、こちらも標準よりやや難易度が高いといったレベル。さらには合格者の入学率も50%程度とやや優秀といった印象です。どういった観点から見ても、普通より少しランクが上という評価になります。明治薬科大学の場合には、偏差値がそのまま大学のレベルを反映していると考えて良さそうです。
実際、単科大学にしては知名度もそこそこ高く、就職実績も上々。しかし、偏差値が同ランクの総合大学薬学部と比較すると無名です。このあたりも、単科大学なり・偏差値なりのネームバリューといった印象で良くも悪くも非常に堅実。 とはいえ国家試験合格率に関しては同偏差値帯の他大学より高く、2005年には99%超という常識外れの好成績を残したこともあるので、やはり薬科大学としては非常に信頼性があるといえるでしょう。直近の合格率に関しては『大学別!薬剤師国家試験合格率の一覧表はこちら』をご覧ください。
一方で、薬科大としてのブランドしか持たないため、薬剤師と関連しない職種への進路変更は厳しくなります。「絶対に薬剤師になりたい」という強い決意がある人向けの大学といえそうですね。