薬剤師の需要が拡大傾向!薬学部を出れば就職は確実!?

薬学部卒の人材需要は増すばかり!?病院勤務の薬剤師求人がどんどん増えているという現状を紹介!一部では飽和状態とも言われる薬剤師が、実はぜんぜん足りていない…その理由とは?
今、人材需要がどんどん拡大している病棟薬剤師!実は、薬剤師を配置することで医療機関の医師、看護師の負担を大きく軽減できることが分かってきたのです♪

病棟薬剤師の需要がこれから増加する!?

2013年度の厚生労働省調査で、病院に勤務する医師の負担軽減に関する調査の速報結果が出ました。その結果、65%の病院が薬剤師を病棟に配置することで勤務の負担が減少したと回答。さらに勤務医の約80%が“薬剤師を日常的に病棟に配置するべき”と考えていることも分かったのです。
また、看護師の負担軽減に関する対策としても薬剤師配置が有効だということが分かり、72.6%の医療機関が“薬剤師を配置することで看護師の負担が軽減された”と回答。医師や看護師がより効率的に業務をこなすためには薬剤師の存在が不可欠だということが分かったのです。
これまでは薬剤師の職場と言えば調剤薬局が第一に挙がることが多かったのですが、今後は病院薬剤師の需要が大きく増していくでしょう。

病棟薬剤師の業務内容って何があるの?

それでは、医師の負担を減らすために有効とされた病棟薬剤師の業務内容について見ていきましょう。調査の結果、実施されている割合、および有効と認めた関係者の割合が多いものから順に紹介したいと思います。

1位:投薬状況、および注射状況の把握、確認…82.6%
2位:入院の際に持参薬をチェックし、服薬計画を提案する…68.7%
3位:患者の状態を確認し、新規処方や処方変更を提案…43.5%
4位:薬物療法プロトコルに関する提案、作成、および管理…30.7%

以上のように、専門的な薬学知識を持つ人材が行ったほうが効率が上がる業務が、病院には多く存在しています。これらの業務を滞りなく行うためには、充分な数の病棟薬剤師を配置することが不可欠でしょう。

人材需要はこれからうなぎのぼり!?薬剤師不足の現状

これだけ薬剤師の必要性が叫ばれていながら、病棟薬剤業務実施加算を届け出て診療報酬に算入している病院はまだ15.7%に留まっています。そこで、今回の調査では“なぜ診療報酬加算を届け出ないのか”というアンケートも行われ、その結果、78.7%の病院が“薬剤師の人数不足”を挙げたのです。診療報酬を加算するためには恒常的に病棟薬剤業務が行われる必要があるのですが、現状の人数では常に当該業務を行えるという確証がないわけです。
実際、診療報酬の届け出を行った医療機関のうち58.2%が薬剤師を増員して、基準を満たしえ上で届け出たことも分かっています。これらを踏まえれば、今後、多くの病院が薬剤師を増員して診療報酬を加算する方向へとシフトしていく可能性が高いと言えるでしょう。
そうなれば薬剤師の需要はますます拡大し、資格さえ持っていれば仕事はある…という状況がより顕著になっていくことが予想されます。