薬剤師の派遣&非正規雇用~就職率には影響なし!
派遣の規制緩和、非正規雇用の増加が進んでも、薬学部の新卒就職率に悪影響が出ないという事実を紹介!薬剤師には女性が多く、再就職組がパート、派遣に回るので、新卒採用に悪影響がでることなんてあり得ないのです。
派遣、非正規雇用が認められた今でも、薬剤師の就職率は落ちていません♪安心して就活に勤しんでくださいね!
薬剤師の仕事にも派遣、非正規の波が迫る!?
最近、ワーキングプアなどの話題が出る時にこぞって問題となるのが、派遣社員などの非正規雇用についてです。正社員と比較して低い賃金で雇える上、解雇も容易…。雇う側にとっては便利かもしれませんが、労働者としては決して歓迎できない部分もありますね。
今となっては、薬学部卒業者にしても派遣の話題と無縁ではありません。2000年に実施された労働者派遣法の規制緩和により、薬剤師についても派遣が可能になってしまったからです。要するに、薬剤師国家試験を突破しながら非正規雇用になるという可能性があるわけです。
ただ、この事実を理由に「薬剤師の社会的地位はもう高くない」とか「薬剤師の供給過剰による就職難は近い」などという噂を流している方がいるのは奇妙な話。そもそも派遣が認められたのは13年も前なのに、今になって“供給過剰になる”なんていう話題が出てくるのも奇妙です。薬剤師の派遣が認められたことが理由なら、10年以上前に就職難が発生していなければ計算が合いません。
ここでは“派遣薬剤師の登場が皆さんの就職活動に影響を与える可能性は極めて低い”という事実をご紹介したいと思います。
正規雇用と非正規雇用は住み分け可能!
他業種については何とも言えませんが、こと薬剤師については非正規雇用が増えたからといって新卒採用に悪影響を与えることはありません。派遣などの非正規雇用になるのは、ほとんどが既婚、育児中の女性薬剤師だからです。
これは別に職場復帰した既婚女性が不利だというのでもありません。育児中の女性はなかなかフルタイムで働く時間的余裕がありませんので、非正規雇用のほうが良い場合も多いのです。特に夫の扶養に入って社会保険料を抑えたい場合、非正規のほうが返って有利ということも。
薬剤師は64.1%が女性ですから、非正規の求人は再就職する女性薬剤師で大半が埋まるはず。これからバリバリ働こうという新卒薬剤師を敢えて非正規雇用する必要はないのです。
最近では薬局チェーンのクオールと大手コンビニのローソンが資本提携したり、北海道の薬局であるメディシスがファミリーマートと提携したりといった薬局+コンビニという併設店舗も増えています。こういった業態の場合でも第1類医薬品を扱うには薬剤師が必要。こういう場合に非正規雇用の薬剤師が必要になり、その需要を再就職する女性薬剤師が埋めていくわけです。逆にこうした店舗が新卒の薬剤師を雇用してシフトを埋めようなどと考えることはまずありません。
このように正規雇用と非正規雇用がしっかり住み分けされている限り、薬剤師の就職に悪影響が出ることはないのです。皆さんは、是非とも安心して薬学部に進学し、国家試験に合格してくださいね!