昭和薬科大学の受験で必須となる、英語、数学、化学の各分野の過去問をまとめて掲載しています。配点も記載していますので、模擬テスト感覚でチャレンジしてみて下さい。

入試過去問題
昭和薬科大学編

得意科目のある受験生が有利

昭和薬科大学はいわゆる中堅薬科大学の1つですが、極端な得意科目がある受験生にとって特に有利な大学といえます。というのも、英語・数学・化学の3科目がすべて100点満点で傾斜配点がないのに加え、合格最低ラインが60%前後という低いパーセンテージに落ち着きやすいからです。どれか1科目でも9割以上得点できるような得意科目にすることが出来れば、他の2科目は5割程度の正答を出せば合格圏内に入れる可能性は充分でしょう。

化学

化学(各5点×10=50点)

問1.次の文章を読んで問いに答えなさい。
原子内の電子は原子核の周囲を運動している。電子の運動できる空間は、電子殻と呼ばれている幾つかの層に分かれており、原子核に近い内側から順にK殻・L殻・M殻と続いている。
各電子殻に入ることのできる電子の最大数は決まっていて、K殻には2個・L殻には( a )個・M殻には18個である。
原子のエネルギーが低く安定した状態であれば、電子は内側のK殻から順に収容されていく。このような状態では、どの電子殻に何個の電子があるかという電子配置は元素によって決まっている。例えば"K殻に2個・L殻に4個"という電子配置を持つ原子は( b )であり"K殻に2個・L殻に( a )個・M殻に2個"という電子配置を持っている原子は( c )である。
このようにして電子殻に入った電子のうち、最も外側の電子殻にある電子は最外殻電子と呼ばれる。典型元素の最外殻電子の数は原子番号と共に規則的かつ周期的に変化する。特に最外殻電子が1~7個の時、これが結合に重要な働きをし、この電子のことを( ア )と呼ぶ。
酸素原子Oの( ア )は( d )個であり、アルミニウム原子Alの( ア )は( e )個である。アルカリ金属・ハロゲンの原子では、それぞれ原子番号がもっとも近い希ガス元素の原子と同じ電子配置をとろうとする傾向がある。例えば、ナトリウム原子Naは電子を失うことで( イ )となり( f )と同じ電子配置になる。これはナトリウムの( ウ )が小さいことと関係している。また臭素原子Brは電子1個を取り込んで( g )と同じ電子配置になる傾向がある。

1.
空欄aに適切な数字を入れなさい。

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2.
空欄b・c・f・gに適切な原子の名称・元素記号を記入しなさい。

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3.
空欄アに適切な語句を次の選択肢から選びなさい。
①共有電子 ②非共有電子 ③価電子 ④金属電子 ⑤閉殻電子 ⑥内殻電子 ⑦陽子 ⑧中性子

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4.
空欄d・eに適切な数値を入れなさい。

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5.
空欄イに適切な語句を次の選択肢から選びなさい。
①一価の陽イオン ②二価の陽イオン ③三価の陽イオン ④中性原子
⑤一価の陰イオン ⑥二価の陰イオン ⑦三価の陰イオン

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6.
空欄ウに適切な語句を次の選択肢から選びなさい。
①イオン化傾向 ②イオン半径 ③原子半径 ④第一イオン化エネルギー
⑤電子親和力 ⑥クーロン力 ⑦ファンデルワールス力

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数学

数学(各3点×11)

問1.次の空欄に当てはまる数・式を答えなさい。

1.
長さ4の線分ABを直径とする円周上に点Pがあり、AP=AQとなる点Qを直径AB上にとる。この時、∠BAP=θとして、△APQの面積Sをsinθを用いて表せばS=( 1 )となる。また、点Pが円周上を動く時、面積Sの最大値は( 2 )である。

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2.
1つも分配されない人が出る可能性を含む場合、5個の白球をA・B・Cの3人に分配する方法は( 3 )通りである。また、どの分配も等しい確率で起こる時、Aさんが白球を3つ得る確率は( 4 )である。

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英語

英語(各5点×6=30点)

問1.次の会話文の空欄に入れるべき表現を下の選択肢から選びなさい。

A:FloristB:Customer

A:Good evening. What can I do for you?B:Hello. I'd like some of those roses for a present.A:( a )?B:Yes. The red ones, for $5.00. I'd like six, please.A:You said ( b )?B:Yes, a birthday gift.A:I see. I'll put a ribbon on the bouquent then. Like this?B:Hmm...six roses don't look like much, do they?
( c )add some white?A:Like this?B:Oh, yes.( d ).A:Doesn't it? ( e ). Your bouquet.B:Thank you.( f )?A:That's $39 including tax.

1:Here you are
2:Hi there
3:They were for a present
4:That looks a lot better
5:These here
6:Would you please
7:How much does it cost
8:Would you like
9:It is for a present
10:What is its cost

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編集部より

標準問題を素早く正確に解く力が必要

いわゆる難問・奇問のたぐいは皆無で、ほとんどが標準~やや応用レベルの問題です。ただ、各教科とも試験時間が問題量に対して短いため"標準問題を素早く正確に処理する"という能力の有無が、そのまま合否の分かれ目となるでしょう。
時間に追われる傾向は、特に英語で顕著です。文法・語彙問題の大問が2003年以降は1度も出題されておらず、全ての大問が長文形式となっています。しかも、それらはいずれも熟読を要するレベルの長文で、かなり複雑な構文・単語が少なからず含まれているのが特徴といえます。
数学は教科書の章末問題にあるようなレベルであり、かなり基礎的なレベルから出題されています。しかしながら、大問4題を70分で完答というのは至難の業。安定した基礎力がないと正確に解ききることは難しいでしょう。
最後に化学ですが、3科目の中では最も時間的に余裕があると思われます。理論・有機・無機の3分野からバランス良く出題されているので、標準レベルの問題集を数多くこなしておくことが重要になります。